手刻みが出来るという事

2026.05.13

 

手刻みとは、木材を機械だけに頼らず、職人がノミやカンナなどの刃物を使って一本一本丁寧に加工していく方法のことを指します。

 

この技術は、単に木を切るだけでなく、木の性質や節の位置を見極めながら、木材に墨付け(加工の道筋を標す事)最適な形に仕上げる繊細な作業です。

 


     

 

自分が大工になった約20年前は、伝統的な手刻み加工での家造りよりもプレカット加工(コンピュータ制御による機械加工)での家造りが主流になってきた時代でした. 

 

そんな時代に、運良く手刻みの出来る親方のもとに弟子入りが出来て、1年目からノミやカンナを使いながら修行することができた事を今になって感謝しています.

 


今の時代、小規模な増築や木造の車庫など、手刻みが活躍する場面は限定的にはなってしまいましたが、手刻みを覚えた上で、大工としてとても大切なことを学びました。それは、

 

 
構造を理解した上での 大工の勘 が働くということ

 

   
大工の勘、増築工事やリフォーム工事の時に必ず直面する

 


「この柱抜いてもだいじょうぶか??」

 

「この梁は重さに耐えられるか??」

 

という判断ができるようになったことです。

 

いろいろな樹種を加工してきて、桧の硬さ、松の強さ、杉の粘りなど、それぞれの長所が知識としてつきました。

 

手刻みが出来ない職人には身についていない感覚だと思います。

 

 

工業製品ばかりで作る新築工事をしているのが身体も楽ですが、古民家のリノベーションなどで大工道具と経験を駆使して行う仕事のほうがやり甲斐と達成感があります。

 

現在の住宅の工事では、木の模様がプリントされた床や建具が多く使われていますが、木の良さを知った自分は全力で無垢の材料をオススメしています。

 

郡上八幡という町で生まれ育った大工として本物に触れられる、工業製品の少ない家造りをしていければ嬉しい限りです!

 

ほんなら、また!

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